今日は、私のおすすめの絵本をご紹介します。
この本には、とても辛くて苦しくて
どうしようもなかった時に出会いました。
今も親として無力感に襲われた時よく手にします。
親子関係などで悩んでいる方におすすめの
大切な気持ちを思い出させてくれる一冊です。
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ここからは絵本と出逢った時のエピソードです。
この絵本と出会い、押しつぶされそうな気持ちを前向きな
気持ちに切り替えることが出来ました。
出会いと一緒に、かける言葉の大切さを学びました。
息子は妊娠中に先天性横隔膜ヘルニアという
病気であることが分かりました。
妊娠8か月の頃、私のお腹は双子の赤ちゃんがいるかのように
大きくなっていました。
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羊水を上手く循環できないために
お腹に溜まってしまうとのことでした。
子宮口が開いていたため、大学病院に緊急入院
終日点滴生活、歩行や食事する時のからだを起こす
角度にまで制限がありました。
お腹の破裂を防ぐため、お腹に針を刺し
増え過ぎた羊水を抜く治療をしました。
点滴の逆バージョンと言ったら分かりやすいでしょうか。
自分の痛みや苦しみより、お腹に刺した針に良く動く赤ちゃんが
触れないよう祈りながら耐えていました。
入院中の私の頭の中は、計画出産日までなんとしても
赤ちゃんをお腹の中で育てること。
手術に耐えられるよう出来るだけ大きく育てること。
大学病院の先生方は緊急手術には慣れているとは思うけれど、
それでも先生方が身も心も準備が整った状態で出産し、
ベストな状態で赤ちゃんの手術をして欲しかった。
必死で予定日まで持ちこたえ、出産することができましたが、
産まれてすぐに人工呼吸器を使いましたが、呼吸状態がとても悪く
手術できない日が続きました。
数日後に手術はでき成功しましたが、術後の致命率は20%。
これから起こりうることの説明を受け、この全てを乗り越えないと
この子は生きられないと言われました。
起こりうる全て起こったと思える程、何度も生死の境をさまよいました。
大学病院のクールなイメージの先生方が、不精髭に疲れきった様子で
必死に息子の治療に向かってくれている姿が忘れられません。
そんな中私は、自分の病室からICUに面会に
行くことしかできず、息子を健康な身体で
産んであげられなかった自分を責めて
いました。
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授乳室に向かう他のお母さんを妬ましく思っていました。
そんな時、年配の看護師さんが声を掛けてくれたのです。
『おっぱい出るかな?搾乳してみよう。初乳は赤ちゃんのすごい力になるの。
今はまだ身体に入れて上げられないけど、必ず入れられる時が来るから。』
そう言って誰も居ない授乳室に連れてってくれました。
他の看護師さんたちが声を掛けられない理由は分かっていました。
搾乳した母乳が使えるような状況ではないから。
授乳室へ行きすぐに目についたのが『わたしがあなたを選びました』です。
読みながら涙が止まりませんでした。
たくさんの人の中で、私だったら大丈夫と息子が選んでくれたのだから、
こんな気持ちで息子のそばにいてはならないと気持ちを切り替えることができました。
『おっぱい取っておこう。ねっ!』
看護師さんのその言葉がなかったら、私はどんな気持ちで過ごしていたでしょう。
目の前でいつ心臓が止まってもおかしくない状況。
面会に行くのが怖くて仕方なかったけれど、
信じて声を掛け続けることができました。
誰と出会い、どんな言葉を掛けるのか
大切さを強く感じた出来事です。
長い文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。